“沖縄の波高し再起を期す”・・・・・・・・
えっ!えっ!えっ!えっ!え~!!!!!
嘘だろう!信じられない!!落ちたわけ!?
それは3月、琉球大学の合格発表の日のことだった。
午前中に合格発表があったはずなのに、夕方4時くらいになって電報が届いた。
そこに記されていたのがこの言葉だったのだ。
かつて琉球大学は首里城の中にあった……。などということは、世間にはもうすっかり忘れられていることなのだろう。
そう、琉大は「お城の中にある大学」という、イカシタ大学だったわけである。
しかし、老朽化に伴い中城村・宜野湾市・西原町の3市町村にまたがる広大なキャンパスに移転することになっていた。そのため、その年の入試会場は大学内に置けなかった。それで、試験は那覇高校で行われた。
だから今でも那覇高校の前を通る時には、「僕の沖縄の始まりがここにあるんだよな」などと思いながら密かに校舎に熱い視線を投げるのである。
さて、僕の合否に関しての話に戻ろうか。
2次試験で「生物」は絶対に不利だから「生物受験はやめろ!」といった世の中の掟のようなものが流布していた。しかし、自分は生物という科目が好きであり、しかもありがたいことに何度も全国模試で成績優秀者に名前を連ねさせてもらえた科目なので、誰が何と言おうと「生物」に合否の行方を賭けていた。
信じる者は救われる!!!!!
………奇跡が起きた。
僕は受験生の分際で、「おお、この問題はなかなか良問だ」とか、「おお、良く練られた問題じゃん」とか、それまでに受験していた模擬試験について勝手に講評しながら、その良問とやらをコピーしてファイリングしていた。
2次試験前日、そのファイルしてあった問題に目を通しながらさらなる厳選の結果残された問題だけを復習した。「俺が決めた。ここから出る!」何だか分からないが根拠のない身勝手な自信だけを頼りにしていた自分だった。
生物の試験が始まった。問題冊子を開いて背筋が寒くなった。
デジャブ!?
昨晩確認した問題と大問4つのうち3つが完璧に一致していた。記述問題も趣旨が一緒なので、模擬試験の解答のままで良い。そして、残りの1問は生物の系統樹、論述問題、そして穴埋め問題の箇所までO社の実力アップ問題集の解答とほぼ同じだった。僕はこのページを完全に暗記していた。だから、O社の解答が間違っていなければ完答なはずだ。
多分、生物200点中200点という快挙なはず。時間も余りまくって何度も何度もニヤニヤしながら見直した。………春が来たと確信した。
そ・そ・それが……
“沖縄の波高し再起を期す”
だって?!
おいおい、ふざけんなよ!「くっそー!!どうしてくれよう!!」僕の頭はフル回転。
………閃いた!!
僕は電話の受話器を取った。………
続き、また書きますね。
※多分、僕はいつも人と違うことを思いつくのかもしれない。それがドツボになったり、幸運になったり。しかし、こうした経験力が今の自分を支えてくれているのだと思う。
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